地図は苦手だけど、路線図は好きらしいよ。

わたしの忘備録。備忘録。。。

今年も2月最初の金曜日がやってきた。らしいよ。

あっという間に1月が終わって2月になってしまったよ。

無事に題目発表会も終えて、研究対象校の観察も始まって

1日が24時間じゃ足りない生活が続いているのです。

楽しいけどね。

 

今回は本当に本当に私が勝手に

忘れないでとっておきたい1日のお話。

 

今日は節分。

去年の節分は、おばあちゃんが好きな白松の節分の和菓子とジョアンのおさるさんの顔をしたパンを買って家に帰り、ささやかな節分をしたんだ。

節分って1年の無病息災を願う日でしょ。

あの頃のおばあちゃんは、新しく始めたお薬がどうやら身体に合わなかったようで毎日気怠そうにしてて。

でも、私が朝学校に行く時と夜帰ってくるときは必ずリビングにいてくれて

朝は「忘れ物はない?」と一言かけてくれて

夜は、私の作った夜ご飯をちょっぴり横取りして、

そのあとほうじ茶やコーヒーを飲みながら

他愛もない話をする日々を過ごしていた。

和菓子ってあんなに小さいのに、

おばあちゃんはそれも1日では食べきれずに亡くなった日の朝までかけて丁寧に食べていた。

 

今日は節分でもあるけど、2月最初の金曜日。

去年の2月1週目の金曜日、私の大好きなおばあちゃんが亡くなった。

つい昨日のようにあのめまぐるしい1日を思い出せる。

 

朝、バイトに行く前にリビングに行ったらおばあちゃんがいなかった。

ベッドに行くとおばあちゃんは

「今ね、夢を見たの。

あなたに買ってもらった杖を持って新幹線に乗って旅に行ったんだ」

って一言。

おばあちゃんは旅が大好きで新幹線が大好きで、

私はそのあたり全部受け継いだみたい。

朝から保育園でバイトして、午後はゼミしに大学に行って、夜はカテキョに行った。

いやー、バイト戦士だった笑。

でも、朝リビングに起きてこなかったおばあちゃんが心配で、その日は走っていつもより1本早い地下鉄で家に帰った。

 

帰ったら、おじいちゃんだけがリビングにいて

おばあちゃんはお風呂に入っていた。

あがってきたら一緒に食べようと思って、私は焼うどんを作った。

普段はなんだか食べたくなくて入れないような葉のもの野菜とかもたっぷり入れて。

「あなたがこんなに野菜食べるなんて初めて見たわ」

っておばあちゃんはきっと笑ってくれるだろうと、そんなことを考えながら。

9時40分頃、私は包丁で指をちょっと切ったの。

あー、慣れないことしたからだなあとか思いながら苦笑してた。

そしたら、遠くからおじいちゃんの声で

「まり!まり!」って騒いでいる声が聞こえて。

私もおばあちゃんも、「まり」から始まるからまあ、私のことではないだろうと無視していたんだけどおじいちゃんの声は大きくなるばかり。

とりあえず焼うどんをお皿に盛り寄せてお風呂場に行ったら

ぐったりして息をしていないおばあちゃんがおじいちゃんに抱かれていた。

 

なんでかあの瞬間は冷静だった。

聞き取れる人が出るか心配になりながらも119番に電話をして

消防隊の方の指示を聞きながら心臓マッサージをした。

スピーカーホンにすると私には聞き取れない声で

最大音量にして電話を耳に当てながら。

 

消防隊の人はすごい。

「今、〇〇のあたりを走っているよ」

「ちょっと疲れてきたよね。でも、頑張って。すぐに行くからね。」

「今、家の前に来たよ。」

一生懸命教えてくれた。

 

消防隊の方と一緒に、救急車に乗って病院へ行った。

おじいちゃんはなぜか家を片付けてから病院に行くと言って、乗車直前で家に戻った。

私のiPhoneは1日使ってたから使い物にならなくて、おばあちゃんのiPhoneから実家に連絡をした。

いつもはあっという間に着くはずの病院がやけに遠かった。

病院に着くとおばあちゃんは集中治療室へ行き

私は一人になった。

どうしたらいいかわからなくって、ただ怖くて泣いた。

看護師さんやお医者さんが説明に来るたびに涙は止まって、お話は聞けたんだけど。

結局おばあちゃんはそのまま息を引き取った。

最後に、延命措置を断ったのも私だ。

だって、なんだか苦しそうなお顔に見えたんだもん。

 

あぁ、せっかく1本早い地下鉄で帰ったんだし

焼うどんを作る前にお風呂場に様子を見に行けばよかった。

でも、大好きなお風呂で亡くなったんだし

苦しんだわけでもなかったとお医者さんは言っていたし

もう気怠さと付き合わなくていいんだからよかったのかな。

なんてことをぐるぐる考えながら、群馬から家族が駆けつけるまでの5時間くらい病室で(なぜか霊安室じゃなくて、個室に通された)おばあちゃんと二人きりで過ごした。

 

そんな1日だった。

 

今日も、私は急いで仙台のお家に帰るよ。

命日よりも2月最初の金曜日にこだわってしまう私がいるから。